【書評】日本人のための日本語文法入門

三年ちょっとのドイツ生活の中で、適当な日本語の言い回しが出てこなかったり、漢字の書き方を忘れてしまったりということをしばしば経験してきた。また、日本語を学んでいるドイツ人に日本語の文法について質問されて考え込む場面も何度かあった。

そんな折、「日本人のための日本語文法」という本をたまたま見つけて買った。

原沢伊都夫 「日本人のための日本語入門(講談社現代新書)」

タイトルの通り、日本人(正確には日本語を母語とする人)のために日本語の文法を解説する本。

日本語を勉強している外国人に日本語の文法について尋ねられて答えに窮するという場面を経験したことがある人は少なくないと思う。自然な日本語の文を組み立てることはできても、それはどういう体系に基づいているのか、つまりなぜそのように組み立てるのか、ということは、母語話者であるがゆえに意識すらしない、ゆえに他人にうまく説明できないことが多い。