エストニア(Estland)のe-Residencyを申請した
エストニア人の同僚に教えられたe-Residencyが未来っぽかったので勢いで申請した。
彼は「ドイツは先進国だと思って来たのに何をするにも紙紙紙だし、電話やメールで済むことでも窓口に来いと言われるしなんなんだWTF」とよく文句を垂れていた。「エストニアが未来に生きすぎてるんだろ」と言うと強面が少し嬉しそうな顔になった。
(エストニアがどんな国かは、「エストニア IT」とかでググるとよくわかる)
e-Residencyでできること
- オンラインで会社が作れて、納税など諸々オンラインで完結できる
Estonian companies can be established, registered, and administered entirely online. In 2009 Estonia received a Guinness World Record for “fastest time to register a new legal entity” — just 18 minutes.
18分で法人登記。
- エストニアの銀行で口座が開ける
銀行窓口に行く必要はある(かつてはなかったらしい)。
- デジタル署名および暗号化ができる
手書き署名と法的に同等でセキュアなデジタル署名に使える。
開発者向けのAPIも公開されている。
できないこと
- 居住や就労
- 身分証明
申請
個人情報を入力して、受け取り場所を指定する。エストニアの大使館がある都市ならどこでも受け取れるっぽい。東京でも、ベルリンでも、もちろんエストニアでも受け取れる。
最後に簡単に申請理由を選択して熱い想いを綴る。「Fan of e-Residency」を選んだ。
手数料100ユーロを支払ったら申請終わり。全部で10分くらいしかかからない。
2ヶ月くらいでできるので受け取りに行く。
今のところエストニアで働くつもりも銀行口座を作るつもりも会社を作るつもりもないのでコレクション以上の価値はほとんどないけれど、エストニアで実際に何が起きているのかは見に行ってみたいし、電子政府のサービスを利用してみたい。
e-Residencyを教えてくれた同僚とは、「会社と同じでクソみたいな国からはさっさと出ていくべきだし、出ていけるようにするべきだし、国は必要な人を世界中から集める努力をすべきだし、我々は自分の好きな国から求められるような人間にならないといけないよな」とか、「結婚2.0」みたいな話をしていた。
彼は国にも土地にも人にも執着がなくて、単にエストニア政府のサービスが優れているから利用しているのだと言っていた。来年からはタイに住むらしい。